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繰り上げ返済は本当に得策か?!

「繰り上げ返済は“得”だから、積極的にやりましょう」

とよく耳にしませんか?

 

個別の相談会などで、繰り上げ返済に関する質問をよく受けます。

 

 

ということで、「繰り上げ返済は本当に得策なのか。」

見ていきましょう!

 

 

今回は篠塚美月さん(仮名)のご家族に登場していただきます。

 

 

【篠塚家のプロフィール】

 

◆ 妻 :美月さん(30歳)

◆ 夫 :真一さん(30歳)

◆ 長女:咲ちゃん(4歳)

◆ 長男:順くん(1歳)

 

~篠塚家の家計状況~

 

[収入]

 

美月さん…医療事務・会社員(年収250万円)

真一さん…製造業・会社員 (年収400万円、年1%ずつ上昇するとして計算)

※税込年収(手取り年収+所得・住民税+社会保険料)

 

[金融資産]

 

貯金…800万円

 

 

[月間支出]

 

生活費…18万円

 

[年間支出]

団体信用生命…6万円(全期間の平均値)

固定資産税…15万円(当初3年間は11.3万円)

自動車買換え費用…10年毎300万円と100万円

自動車関連費…26万円

生命保険…30万円

家族旅行…10万円

その他…5万円

 

[教育費]

 

私立保育園→公立小・中・高校→私立文系大学→22歳就職

咲ちゃん、順ちゃん共に同じ進路として計算。

 

そして、

[住宅関連]

 

今年、購入。(篠塚さんご夫婦、30歳時)

住宅ローン…月 77,159円 (年間 92.5万円)

※住宅資金、ローン借入詳細 

頭金や諸費用:300万円

借入額:2,500万円

金利:1.55%(フラット35)

期間:35年

返済方法:元利均等

ボーナス返済:なし

 

という状況です。

 

 

では繰り上げ返済について話を進めていきましょう。

 

まず、繰り上げ返済には2種類あるのは知っていますか?

 

 

期間短縮型と返済額軽減型

 

 

毎月の返済額を変えず、残りの期間を短くする「期間短縮型」と

反対に期間は同じで毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」があります。

 

さて、どちらが得なんでしょうか。

 

答えを先に言うと、

同じ条件であれば、

 

「期間短縮型」で繰り上げ返済した方が得

 

では、篠塚さん家を例に見てみましょう。

 

 

住宅購入の翌年から毎年50万円を10年間、

合計500万円を繰り上げ返済した場合、

効果はこのようになります。

 
表1

 

 

 

 

 

 

軽減効果をみると、

期間短縮型が243万円、

返済額軽減型が123万円。

 

期間短縮型の繰り上げ返済のほうが120万円、お得となります。

 

なので、返済総額を減らしたい場合は、結果の通り「期間短縮型」を

返済総額よりも目先の返済額を減らしたい場合は「返済額軽減型」

を選択すると良いですね。

※効果は借入れ条件によって変わりますのでご注意を。

 

 

ちなみに

繰り上げ返済の際には、「繰り上げ返済手数料」という費用がかかる場合が

あるので確認が必要ですね。

 

フラット35の場合は、ネット利用で10万円以上、銀行窓口では100万円以上

の繰り上げ返済なら無料となっています。

 

他の金融機関(銀行等)では、ネットバンキング利用だと無料や

返繰り上げ返済額1万円以上でも無料

などのようにサービスの違いがあります。

住宅ローン選択時のポイントとなりますね。

 

 

話を戻します。

 

上記の比較では、毎年50万円を10年間として計算しました。

 

どのくらい繰り上げ返済したら良いのか

 

しかし、どのくらいのペースでいくら、

繰り上げ返済したら良いのかを迷うと思います。

 

返済方法が元利均等の場合、繰り上げ返済は、

早い時期ほど効果が高いといわれています。

 

 

下の図のように、借入れ当初期間の方が利息が多いことが分かります。

表2

 

 

 

 

 

 

 

篠塚さん家の例を元に計算してみると、

毎年50万円を2年目から10回(10年)の場合と

11年目から10回(10年)の場合と比較した表です。

表3

 

 

 

 

 

 

やはり、同じ金額、同じ期間、繰り上げ返済するとしたら

できるだけ早い時期にしたほうが良いことがわかります。

 

では、自分の場合、いくらが適当か…

 

これがなかな簡単に計算できません。

 

実は、繰り上げ返済のタイミングや金額、回数を間違えると

良かれと思ってやったのになんで??

 

最悪の事態を招きます

 

それは、

繰り上げ返済し過ぎて、手元のキャッシュが減り、

必要な資金が準備できなくなる。

 

つまり、家計が破綻してしまうことが考えられます。

 

今回のシミュレーションでも、実は危ない状況が予想されます。

こちらが、篠塚さん家のキャッシュフロー表(繰り上げ返済実行前)です。

篠塚キャッシュフロー1

 

 

 

 

 

 

 

1年目は、家の頭金・諸費用、

5・9年目は自動車購入で赤字になっていますが

家を買った後も毎年70万円以上、貯蓄(年間収支)ができています。

 

だから、預金残高(金融資産合計)も増えていってます。

 

なので、

「預金で持っていても、低金利でもったいないから期間短縮型で繰り上げ返済しよう」となります。

 

こちらが、毎年50万円を10年間繰り上げ返済を

実行した場合のキャッシュフロー表です。

篠塚家キャッシュフロー2

 

 

 

 

 

 

 

繰り上げ返済をしても、毎年貯蓄(年間収支)もできるし、

預金残高(金融資産残高)も増えていってます。

だから、繰り上げ返済をして、243万円得したと

喜ぶでしょう。

 

繰り上げ返済大成功!?

 

しかし、咲ちゃん、順ちゃんの教育費がかかる時期に事態は一変します。

ふたりの教育費が家計に大きな負担となります。

 

15年目から家計(年間収支)が赤字になり、

18年目にはついに貯蓄(金融資産合計)も底をついてしまします。

 

つまり、家計が破綻してしまいます。

篠塚家キャッシュフロー3

 

 

 

 

 

 

 

貯蓄残高のグラフで見るとこんな感じです。

貯蓄残高1

 

 

 

 

 

 

当初は、繰り上げ返済をしても、まだ年間収支が黒字で

貯蓄が増えて行ってますが、教育費がかかる時期が来ると、

瞬く間にお金が減っていきます。

 

実際には、進学をあきらめるか、

奨学金や教育ローンでこの時期を乗り越えることとなります。

 

無金利(利息がかからない)の奨学金や教育ローンであれば良いですが、

世帯年収などの貸付条件や、

住宅ローンより高い金利で借り入れることになれば、利息の支払いを安くしたいと

いった目的で繰り上げ返済をしても、

かえって支払いが多くなる場合もあります。

 

これでは本末転倒です。

 

ちなみに、奨学金、教育ローンの金利の目安です。

表4

 

 

 

 

(出所:各借入先ホームページより抜粋、2016.1.20時点)

 

以上のように、繰り上げ返済によって効果的に、

将来の支払う利息を減らす効果があることを知りました。

 

また反対に、繰り上げ返済に偏った方法では、

かえって高い金利(利息)を払うことになるという可能性も確認きました

 

繰り上げ返済は計画的に

 

住宅ローン(繰り上げ返済)を検討するときには、

住宅ローン(繰り上げ返済)のスペックや効果だけではなく、

あなたの家計やライフプランにあった、

住宅ローン選びや繰り上げ返済計画を立ててもらいたいです。

 

ケースによっては、

低金利でローンを借りたまま、繰り上げ返済をせず

「資産運用」という選択もあります。

 

その場合、変動はしますが手元にキャッシュが残りますので、

いざという時に教育費やその他の支出に

また、繰り上げ返済も可能です。

 

初心者でも始められる、

住宅購入者向けの資産運用を別の記事でご紹介したいと思います。

 

で、どうしたら良いのか

 

今回、参考にした篠塚さん家(仮名)のように、

繰り上げ返済の失敗をしないように、

”キャッシュフロー表”を作りましょう。

 

対策はこれしかありません。

 

また、家を買ったあと「繰り上げ返済しようか」

と迷った時に計画を立てても、ぎりぎり間に合います。

 

しかし、行き当たりばったりではなく、

家を買う前から「繰り上げ返済プラン」を盛り込んで、

購入する方が安心で得策ではないでしょうか。

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